コラム

従うことで軸が見つかる受動的就活のススメ【福岡就職白書Vol.3】

福岡での就活事情を紐解く福岡就職白書も第三回を迎えました。今回はようやく福岡で就職を決めた方をゲストにお招きしています。宮城で生まれ育ち、大学から福岡での生活を始めた齋藤光馬さん。入社日の3日前までは世界一周をしていたことからも分かるようにとてもアクティブに活動されています。

福岡で最も勢いがあるといっても過言ではないベンチャー企業のYAMAPに就職を決めた齋藤さんの就活に迫ります。強烈な原体験に基づいた就活体験記をどうぞ!

『YAMAPプロフィール』

YAMAPは「あたらしい山をつくろう。」という理念の元、山登りを楽しむ人に向けた登山情報とコミュニティ機能の提供や、アウトドアグッズのセレクト/販売などを手がけている企業。累計115万ダウンロードを突破(2018年12月末時点)したアプリがGOOD DESIGN AWARDなど多数の賞を受賞したり、環境省の国立公園オフィシャルパートナーに選ばれるなど、各方面で大活躍するYAMAP。2019年4/13,14には大分県でキャンプフェスも企画するなど、福岡生まれの大注目企業です。

(YAMAP主催のキャンプフェス詳細)

「CALLING MOUNTAIN 2019」
日時:4月13日(土)10:00~4月14日(日)12:00
会場:くじゅうやまなみキャンプ村 大分県玖珠郡九重町田野267-18
https://callingmountain.com/

他の人より”やりたい”が明確だった就活

──最初にYAMAPに就職を決めた理由について教えてください。

齋藤光馬(以下、齋藤):YAMAPに決めた理由はとてもシンプルで、企業理念とやりたいことが完全に一致していたからです。ただはじめは入社できるとは思っていなかったということもあり、僕の就活は始まっていきました。

──入社できると思ってなかったんですか?

齋藤:そうなんです。YAMAPとの出会いは就活より前の段階で。高校時代に登山部だったこともあり、大学になってからも登山やアウトドアが趣味でした。なのでYAMAPというサービスはすでに知っていました。

そういった状態であるときYAMAPが企画しているイベントをたまたま見つけた時にビビッと来て「これは参加しなきゃ!」と感じました。直前までバイトをそっちのけにしてTABIPPOという2,000人規模のイベント運営をしていたため、財布はすっからかん。金欠状態でYAMAPのイベントは学生には高額だったので、正直とても躊躇しました。

ただ、直感に従い、参加を決意して「どうせ参加するなら」と思って参加フォームに「インターンとして雇ってください」という連絡をしました(笑)

これが大学3年生の5月のことです。

 

イベント時の写真・右上

──すごいアプローチですね(笑) それからどうなったんですか???

齋藤:実際にインターンを始めたのはそれから約1年後からですね。ただ、それまでにも一緒に登山イベントを行ったり、定期的に会っていました。

──それでも入社できると思っていなかった。

齋藤:そうですね。YAMAPはアプリを開発しているのですが、採用されているのはエンジニアやその道のプロフェッショナルとしてすでにキャリアを積んできた中途採用がメインで、新卒採用は前例がありませんでした。

ここで働けたら良いなとは思いつつも、自分のスキルや会社の採用状況を見ると、就職できると思ってなかったですね。ただ、僕が最初のモデルケースとして「最初は何もできなくてパッションしかないやつでも、いざ入社させてみたらおもしろいよね」という空気をつくれたらとも思っています。

強烈な原体験

──齋藤さんのやりたいことはYAMAPと完全に一致していたということですが、そのやりたいことはいつ頃固まったのですか?

齋藤:東日本大震災の時です。もともと宮城に住んでいたため、僕も被災しました。その時の強烈な原体験があったので、震災があった地元に貢献していきたいという気持ちは変わることなく、今でも強く抱いています。

震災時には生活基盤となる各種インフラも止まりました。現代人が当たり前に使っているスマホ(当時はガラケー)だって使えなくなります。そんなときでもたくましく生きていく力を備えておくことが必要だと思います。

小さい時や山岳部時代の経験から「自然と遊ぶことが人生で1番大事」であることは薄々感じていました。それが確信に変わったのは福岡に来てから。福岡の友人には山に登る文化がほとんどなくて違和感を覚えました。それではダメで「自然の中で生きていくことを文化として、当たり前にしていかないと」そんな気持ちが大きくなりました。だってそっちの方が絶対に良いということを僕は確信しているので。

そうした文化づくりをしている会社がYAMAPでした。自分が良いと思ったものを文化にしていくことってとても素敵ですよね。

登山初心者の友人を連れて山に登ることもしばしば

──すごく強烈な原体験です。ということはYAMAP一本で就活は終わったのでしょうか?

齋藤:いえ、実はそうではないんです(笑)

はじめの方で言ったように就職できるとは思っていなかったこともあり、就活はしていました。キッカケは3年の12月ごろ、友人に誘ってもらったキャリアカウンセラーとの面談です。そこから僕の就活は始まりました。僕が通っていた九州産業大学は就活解禁と同時に就活が始まるような学校だったので、12月から動いている学生は僕くらいだった実感もあります。

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