最近は、さまざまな大学で就活セミナーが実施されているようです。
そういった場面でよく「社会人としてのマナー(ビジネスマナー)」という言葉を耳にしませんか?
就職活動をするうえで、社会人としてのマナーに気を付けなきゃ…
なんとなく分かっているけれど、いざ必要な場面になるとちょっと不安…
そう感じている人は少なくありません。
そこで今回は、「社会人としてのマナー」とは具体的に何を意識すればよいのか、見ていきましょう。
マナーは何のためにある?
「それはマナー違反だよ」「マナーを守ろうよ」
誰しもが、こんなフレーズを聞いたことがあると思います。
では、ここでいうマナーの意味とは何でしょうか?
マナーの意味とは
マナーは「礼儀作法・行儀作法」と言い換えられます。
この「礼儀作法・行儀作法」は、他人と接触する場合や他人と同席する場合に、とるべき立居振舞のことを言います。
つまりマナーとは、他の人と関わり合いを持つにあたって必要な、適した振舞いのことのようです。
なぜ「適した振舞い」が必要なのか、
それは相手との関係をより良くするためなのです。
大学のサークルやゼミナール活動では、さまざまな人と関わり合いながら物事を進めたかと思います。そのなかで、言葉遣いが悪かったり態度が悪かったり、礼儀作法が欠けている人がいると「なんだかやりずらいな~」と感じませんでしたか?
やはり物事を円滑に進めるためには、マナーをもって、お互いの関係性が良好な方がベストですよね。
これは社会人になって、仕事をする上でも同じです。
同じ会社の人だけではなく、取引先や地域の方々など、さまざまな関係者と協力し合いながら仕事を進めることになるため、学生の頃より「マナー」が重要になるのです。
それが「社会人としてのマナー」と言われています。
「社会人としてのマナー」を実践するためには?
まず、社会人としてのマナーを実践するためには、相手を敬い、相手の立場に立って考えることが大切です。
目的は、良好な関係性を築いて物事を円滑に進めること。
そのためには、相手を尊重し、相手に配慮した行動が必要になるのです。
例えば、元気に挨拶をしたり、身だしなみに気を付けたり、席を譲ったり。
一見あたりまえの行動であっても、実はその裏には相手への敬意や配慮があるのです。
行動が相手への敬意・配慮にどう繋がるのか、その意味までしっかり理解できればマナーの実践もバッチリです。それでは、行動とその意味を説明していきます!
社会人マナー1 ~相手への敬意を示す行動 ~
まずは相手への敬意を示す行動について紹介します。挨拶や言葉遣いなど、みなさんが普段からあたりまえに行っているマナーが多いですが、改めてその意味まで把握しておきましょう!
挨拶
「おはようございます」「こんにちは」「こんばんは」
これらの挨拶には、「あなたの存在を認めていますよ」という重要なメッセージが含まれています。まずはお互いに相手を認めることで、その後の円滑なやり取りにも繋がります。挨拶はコミュニケーションの第一歩なのです!
「ありがとうございます」「お疲れさまでした」
この挨拶についてはみなさんご存知の通り、感謝やねぎらいの意味があります。相手への感謝をしっかりと言葉にすることで、相手への敬意を伝えることができるのです。些細なことでも、相手から配慮を頂いた場合は「ありがとう」を言えるように心がけましょう!
挨拶で好印象を与えるテクニック!
はっきりした言葉、トーンを上げる&表情は笑顔!!
「おはようございます!〇〇大学〇〇学部から参りました(氏名)です」+お辞儀!
最初のあいさつは笑顔が大切です。笑顔で元気に挨拶することは、自分自身の気持ちの切り替えはもちろん、お互いの警戒心を解いてくれる効果もあります。
実際に、笑顔であいさつをする学生さんは好感を持たれています。
多くの企業のインターンをフォローアップしている中で知ったのですが、会社で働く人の中には「何年も学生と関わってない」という方が意外と多いようです。そのため、インターン学生のフレッシュさに「元気を貰った」「やる気が出た」という社員さんの声もよく耳にします。
初対面で、相手が目上の方だと緊張するとは思いますが、思い切って元気な挨拶をしてみましょう!
<インターン中によく使う挨拶事例>
言葉遣い
言葉遣いは挨拶と同じく、相手への敬意を直接示すものになるので重要です。
尊敬語は文字通り、相手への尊敬を込めた言い回しであり、謙譲語は自分がへりくだることで、相手の地位を認める言い回しです。
これまでの学生生活で、言葉遣いについて習ったことはあるかと思います。ただ、尊敬語・謙譲語の使い違いや二重敬語など、正しい言葉遣いをマスターするのは意外と難しいですよね。
まずは目上の方には敬語を使うことを意識して、その中で正しい言葉遣いを少しずつ身に着けていければ大丈夫です。いきなりため口で話しかけるという事で無ければ、「その言い回しは間違ってるよ」と優しく教えてくれる方々が大半です。
まだまだ失敗が許される学生のうちに、実践を積みながら正しい言葉遣いを身に着けていきましょう!
時間の管理
社会人になると、時間厳守が今まで以上に求められます。
例えば、取引相手と打ち合わの予定を組んでいた場合、その打ち合わせに遅刻をしてしまったらどうなるでしょうか。相手を軽く見ていると誤解される・信用を失う・やる気がないと思われる等々、相手からマイナスな印象を持たれてしまうでしょう。さらには、相手の時間を無駄にしてしまうことにも繋がります。
遅刻をしない・提出期限を守る・終了時間もオーバーしない。
この3点を守ることで、相手と誠実に付き合っていくことを体現しているのです。
耳の痛い話ではありますが、時間の管理には注意をしましょう。
万が一、「電車が止まった」「体調がすぐれない」など、思わぬトラブルで遅刻する場合は、その状況を速やかに担当の方へ連絡しましょう。
社会人マナー2 ~相手への配慮を示す行動 ~
次に、相手への配慮を示す行動について紹介します。配慮を示す方法はいろいろありますが、ここでは、就職活動やインターンで役立つ社会人マナーをご紹介します。
身だしなみ
身だしなみは、相手に不快感を与えないための配慮です。また、統一感やブランドイメージを保つといった配慮の場合もあります。
そのため、「身だしなみ」は皆さんが日頃している「おしゃれ」とは違います。
身だしなみとおしゃれの違いは意識する矢印が誰に向いているかです。
おしゃれは「自分が楽しむため」、身だしなみは「他人にどう見られるか」です。
職場での押さえておきたい身だしなみポイントはズバリ3つ!
【清潔感・調和・機能性】
清潔感
・男性ならヒゲが生えていないか
・寝癖はないか
・女性は香水がきつくないか
・シャツにシワはないか
・口臭は気にならないか…等
自分が見ても不快に思うところは直しましょう。
清潔感のある人はそれだけで好印象を与えます。日頃から意識する必要があるかもしれませんね。
調和
会社、業種の雰囲気に合っているか確認しましょう。また、学生であってもインターン期間中は会社の人間であることを意識した方が無難です。服装、髪色、メイクなど周囲と調和が取れているか確認して参加しましょう。
機能性
ポイント3つ目は「機能性」です。
ほとんどの学生さんは、スーツを着てインターンに行くことになると思います。普段着慣れないない服だからこそ、機能性重視で選ぶことをお勧めします。
ブカブカだとだらしなく見えたり、高いヒールやサイズの合っていない靴だとすぐに足が疲れたり、周囲に迷惑がかかります。就職活動期間だけでなく、社会人1年目で使う場合もあるため、まずは機能性を重視すると失敗が少ないです。
以上の3つのポイントに注意して身だしなみを整えましょう!
情報・電子機器の取り扱い
道順を調べたり、トラブル時に連絡を行ったり、スマートフォンは就職活動での必須アイテムです。しかし、その取り扱いには注意が必要です。以下の設定を事前に確認しておきましょう!
スマートフォンは音がならないように!!
大事な会議や商談の場でスマホから意図せず音が鳴ってしまうと、会議の進行が止まったり、取引相手に不快な思いをさせてしまったりと、マイナスな雰囲気が生じてしまいます。
そのため、集中できる空間を作り出すという配慮の一環として、スマホから音がでない設定を予めしておきましょう。
⚫常時「サイレント・マナーモード」
⚫会議や大事な商談に同行するときは「機内モード」
会社で得た機密情報は絶対に漏らさない
ここ数年、若者によるSNSへの軽率な投稿により、企業の価値を下げる出来事が多発しています。その影響か、企業側も情報の取り扱いには過敏になっています。
インターンに参加する際など、企業の機密情報に触れる可能性がある場合は事前に「誓約書」を書くことでしょう。許可なくスマホで写真を撮ったり、インターン中にSNSを利用したりといったことは、誤解を生む原因にもなるので控えましょう。
まとめ
今回の記事では、「社会人としてのマナー」について、行動とその意味を説明しました。相手と良好な関係性を築いて、物事を円滑に進めるためには、マナーが必要不可欠です。
英語のことわざに
「Manners make the man.(行儀作法が人をつくる)」というものがあります。
マナーを身に着け、いろいろな人と関わり合えれば、それが自分自身の成長にも繋がるのです。
ぜひ、この機会に社会人としてのマナーを身に着けていきましょう!