OB訪問って行って良かった？
──OB訪問という話が出ましたが、どんな社会人の方と会っていたのですか？
樋口：3年前くらいにサービスを使っていたことになるのですが、その際はMatcher自体リリースしたばかりだったので、前提としてWebサービスに敏感なIT企業の人たちが多かったように思います。
就職するならIT企業を考えていたので、その点だけ絞りつつ、企業規模や業界は問わず広く会いに行っていました。
──OB訪問に行ってみてよかったことや逆に悪かったことはありますか？
樋口：悪かったことは本当になかったですね。たまに退屈な時間があるというくらいで。
早い時期からOB訪問を盛んにしていて良かったとしか思いません。残りの大学時代に何をしていくか考えるヒントを頂けたり、当時していたインターンに繋げられる考え方を学べたり、美味しいご飯をご馳走してもらえたり(笑)
学生の特権を使えるうちに絶対OB訪問は行っておくべきです。お金がない学生ほど(笑)
話題がないから、という学生もたまに見かけるのですがそれは相手について調べなさすぎなだけなので、必ず働いている会社のことやその人のことを事前に知っておくだけでも違うと思います。
──確かに社会人になってみると、他の会社さんの方に会いにいくのは商談の場ばかりでフラットに話せる機会は少なくなってきた気がします。他に就活期間にしていたことはありますか？
樋口：サマーインターンや就活イベントにはよく行っていました。それが良かったなとは思います。確かに何回行ってもどこのイベントも似たようなことしかしてないんです。「会社紹介→グループディスカッション→フィードバック」というような。でもそれを感じることが重要だと思います。
一般的に人というのは絶対評価より相対評価の方が得意な生き物です。例えばテストが「60点」という点数が高いと思いますか？低いと思いますか？
この点数だけ出されても分からないですよね。これが絶対評価で、就活でいうとA社のことしか知らない状態。ただこれを相対評価にするとグンと鮮明に見えてきます。平均40点に対して60点なら高いですし、80点に比べると低い。A社だけを見るとその会社の良し悪しは分からないのですが、他の会社を見ることでA社の評価が可能になります。この平均値づくりために多くの会社を見た方が良いと思い、色んなイベントに参加しました。
──確かに。比較することで見えてくることがありますよね。
樋口：そうなんですよ。なので、回し者みたいになりますけどカウテレビジョンさんが取り組んでいる「あいのりインターン」はすごく良い企画だなと思いました！
──ありがとうございます(笑) 就活を終えてこれからはどうしていくつもりなんですか？
樋口：就活を終えた今1番感じるのは自己分析って大事なんだなとつくづく感じます。なので、最近ようやく自己分析を本格的に始めたところで(笑)
”合格ライン”の就職活動
──最近になってなんですね(笑) なんで自己分析が重要だと思うようになったのですか？
樋口：年齢を重ねるにつれて選択肢が増えてきたからです。選択肢が目の前にある時にすべてを選ぶことから考えるというのは大事なのですが、やはり何かを取捨選択しなければならない。その時の納得感を高めるために自分の判断軸を持つことが重要だと思います。その判断軸づくりのために自己分析をした方が良かったなあと。
これは就活関係なしに早く取り組んだ方が良い。それに会社選びの際にも役立ちますし。
──最初に伺った決め手の部分とかぶるかもしれないのですが、どんな会社選びを心がけたのですか？
樋口：僕の中で会社選びは「最高の会社」を決めることではなく「合格ライン」の会社を決めることだと思います。完璧な会社なんてないと割り切ったら入社後に後悔することも少ないと思いますし。その合格ラインを決めるために自己分析をした方が精度が上がるというイメージです。
──合格ラインを探した結果なんですね。ここまで色々とありがとうございました。最後に樋口さんから就活を迎える学生さんに一言お願いします！
樋口：「後悔ない会社選びを」という言葉をよく聞くようになるかとは思いますけど、選択肢がある限り、後悔は絶対にします。
僕もまだ社会人ではないので偉そうに言える立場ではないのですが、どこに行くかより、社会人になった時にその会社で何をしていくか、どう生きていくかが大事だと思うので変に悩まず、経験値をたくさん積んでいきましょう！
というわけでまずはあいのりインターンに参加するとこからぜひ(笑)
樋口さんの就活に深く切り込んでいった第一回の福岡就職白書。これからも福岡にいる大学生の就活ストーリーをお届けしながら、みなさんの就活について一緒に考えていきたいと思います。それではまた！
